ガンプラのためにBlenderの勉強をしてる話

Mitsuru Haga
7 min readAug 3, 2020

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はじめに

唐突ですが3Dモデリングの勉強をはじめました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07K31VX87

みなさんは知っているでしょうか?最近の家庭用3Dプリンタは安くて高精度だということを。自分はとても驚きました、そしてすぐ買おうと思いました。すぐ買ってガンプラに使うパーツを出力しようと。

しかし少し立ち止まって考えてみると、僕は3Dソフトを持ってないし、3Dのデータも作れないんだった。やるしかない。

というわけでBlenderを試してみる

いきなりプリンタを買う前に、まず自分が3Dで作りたいものをデザインできるのか試そうと思いました。「ハンドパーツ」を作れることが目標です。

3DソフトはBlenderというソフトにしました。自分はMacなので選択肢がそこまで多くないんですけど、Blenderはオープンソースソフトウェアなので個人商用ともに無料で利用することができますし、調べてみると母体組織がしっかり収益化できているぽいので、安定したプロジェクトなのだと思います。ユーザーも多いみたいだし、ネット上に情報が多い方だと思います。

最初の1週間

はじめての3Dソフトはショッキングでした。パソコンを使うようになって20年以上経ちますが、はじめてパソコンを買った時、はじめてプログラミングを勉強した時以来の意味不明さでした。

直感的になんとなく使えてしまうということもないと思います。起動すると立方体がちょこんと置いてあるのですが、どうすれば思った方向に動かせるのかすらわからない。どうやって視点を変更するのかわからない。とにかく何もわからないです、自分はなんて無力なんだ…。

なので覚悟を決めてじっくりと学習することにしました。ところでBlenderには公式のドキュメントがあります。一部日本語に翻訳されていますが、お世辞にもとっつきやすいとは言えません。最初は無視した方がいいかも(結局半分くらい読みましたが)。

まずはチュートリアル動画をじっとみて雰囲気を掴んで、入門書を1冊読んで、それから手を動かすことにしました。

  • 直感的に操作することを諦める(ちょっとできると思ってた)
  • なにができるのか把握する(メニューなどを見ても理解不能)
  • 基本の操作方法を把握する(一生覚えきれないほどの操作がある)

買った本はこれです。さらっと読めます。https://www.amazon.co.jp/dp/B0841Z7BTB

手を動かす前に見た動画で、分かりがあったのは以下の動画でした。おすすめです。

日本語で得られるBlenderの情報は多くありませんので諦めます。最近は翻訳機能もあるし、Youtubeは自動で英語字幕付けてくれるし、中学レベルの英語力でなんとかなるはず。諦めればBlenderの情報はネットにたくさんあります。

さて4連休を使ってざっくりとできることを把握し、チュートリアルでいくつかモデリングしたところで、ガンダム頭部を作り始めました。

下のガンダムヘッドは1週間くらいの時です。まだローポリしか使えませんが、多少はどうやって作るかわかってきたので、なんとか形にできました。しかし丸1日かかりました。今なら1時間くらいなのかな?3Dモデリングはとにかく作り方の引き出しを増やすとスルスルとできるようになる感じがあります。

2週め

自分がやろうとしていることは「ハードサーフェスモデリング」というジャンルであるらしいということがわかりました。金属的な質感、スジボリ、メカっぽさなどは、このジャンルを勉強していくことで上達しそうです。

そこでYouTubeで「blender hardsurface」を検索してひたすら観続けました。そして覚えたことをガンダムの頭や手を作って試す日々でした。YouTubeは英語字幕と再生スピード0.5倍があるので助かります。

おすすめは下記の動画リストです。まるで魔法のようにいろんな形を作るので、動画を止めて模倣を繰り返しました。

それらを応用してみたのが、以下のツイートです。

曲面が滑らかになって、形状も自然になってきました。ガンプラに利用することを考えると、ピシっとしたところとなめらかなところを共存させたいんですが、これができるようになるまでとても時間を費やしました。

もし同じような壁にぶちあたった時は以下のキーワードでググってみてください。

  • サブディビジョンサーフェス blender
  • 辺クリース blender
  • シャープをマーク blender
  • 自動スムース blender

これらの機能の意味がまず直感的にわからないですし、作用もわからないですし、どこにこの機能があるか見つけるのも難しいと思います。このあたりを繰り返し試して作用を理解して、僕は初めてBlenderと付き合っていけそうと思えるようになりました。

3週め

Blenderと付き合っていくことにしたので、自分が3Dプリンタで出力してみたいものを作り始めました。

この頃になると動画でかなりの造形パターンをみてきたので、立方体や円柱がベースになっているものはパターンの引き出しから作れるようになりました。下のパーツたちは1つあたり5〜10分くらいの作業時間でした。

穴をあけたりスジボリしたりするのはBlenderの標準アドオンのBoolToolを使いました。基本的に初心者が存在すら気づかないところにあるのですが、上記の動画リストをみていると出てきます。感謝しかない。

ハンドパーツも円柱と立方体の組み合わせなので、思っていたよりも簡単に作ることができました。3Dプリンタを買うかどうかの目標ラインだったので、この段階で購入を決定しました。今カートに入っている状態です。

購入予定の3Dプリンタで使える、スライサーソフトという、出力するための設定ソフトにいれてみたところです。思った以上に簡単で、ほぼ自動でした。これはイケるのでは?

ガンプラへの3Dプリンタ利用の可能性

  • Blenderは無料で利用できるし、十分な機能と使いやすさがある
  • 家庭用の3Dプリンタが高精度、安価になってきて導入しやすい
  • 単純な立体の組み合わせであれば、パーツ造形は素人でもできる

今回3Dモデリングを実際にやってみて模型に3Dプリンタを使う条件はかなり揃ってきたなと個人的に感じました。

ハンドパーツをパテからスクラッチするようなことは自分にはできないと思いますし。パソコンで造形する方が伸び代があると感じているし、時間的コストが削減できると思いました。

そういえば、よくみるガンプラYouTuberの人たちも3Dプリンタをはじめていました。これからどんどん拡がっていくのだと思います。

Blender、是非いろんな人に手を出してもらいたいと思うので、何か聞いてみたいこととかあればお気軽に https://twitter.com/func09 までどうぞ。

次回はいよいよ「3Dプリンタでガンプラ用のパーツを作った話」になると思います(まだ買ってません)。

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Written by Mitsuru Haga

I am a Japanese who likes gunpla. Software engineer working at ROLLCAKE Inc.

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